ブログ

  1. HOME
  2. ブログ
  3. JBANオンラインセミナー:後半「現場再開に向けての心得」3-1

JBANオンラインセミナー:後半「現場再開に向けての心得」3-1

今回のセミナー後半では「バルーン装飾現場再開に向けての心得」についてお話しさせていただきました。バルーン装飾に携わる同業者さんの仕事で少しでもお役に立てれば幸いです。

今はコロナ禍で東京だけでなく全国的にイベントの中止が続いていますが、近い将来現場は必ず戻ってきます!その現場をいかに楽しくできるかを考え、現場再開に向けて「楽しく熱中できる現場をどう作るか」ということにフォーカスしていきたいと思います。そもそも現場は楽しいものだと思いますが、今より更に楽しむためにはどうしたら良いかについて、20年以上現場に立たせていただいてきた中で特に大切なことを3つにまとめてみました。

こちらが現場を楽しむ3か条です。
1つ目、完成イメージから逆算した事前準備2つ目、タイムスケジュール管理3つ目、ミーティングの大切さになります。ベテランの方はおさらいと思ってお読みください。

まず1つ目の「完成イメージから逆算した事前準備」についてですが、みなさんも当然現場に行くときは事前準備をしていくと思います。ここは事前に仕込みをして、ここは会場でやろうと準備をしていると思いますが、たまに現場がおしてしまったり、もう少し上手くできたのではないかと反省したことはありませんでしょうか。

私自身恥ずかしながらこの仕事を始めたころはよくありました。パーティー会場で汗だくになっても時間内に作業が終わらず完成度もいまいち…。事前の準備をしていったのに何で飾り付けが終わらないのかとへこんでいました。現場を終わらせることに必死で楽しむ余裕もないくせに、それでいて性格的にこだわってしまうもんですから、もう現場は地獄絵図のてんてこまいです(笑)

それでも適当に終わらせて帰るよりはましだったかもしれませんが、その時は必死でした。ではなぜ事前準備をしていったのにも関わらず時間通りに現場が終わらなかったのでしょうか。それは、事前準備はしていたものの「完成イメージから逆算する」ということができていなかったんです。

ただ今では完成イメージから「作業工程を逆再生にイメージングする」ことで、そういった失敗はほとんどなくなりました。なぜかというと、現場で再生ボタンを押す準備ができているからです。

ここで1つポイントは、ただ仕込みをやっていきましょうということではなく「完成イメージから逆算した事前準備」ということになります。そしてこの事前準備は、現場を早く終わらせる為だけではなく完成度も上げます。現場で時間にゆとりがあれば、微調整に時間がかけられ、お客様の要望に耳を傾けることもできます。多少のサービスをしてあげれば、感動レベルを増やすこともできます。その仕事ぶりや熱意が次の仕事や値段UPにもつながります。

では具体的にどんな事前準備をするかというと、あくまで参考例ですがこちら11インチラバーのヘリウムバルーンブーケ装飾現場(数十束をホテル宴会場に装飾と仮定)の場合です。こちらが完成形だとします。(上の写真見切れの5個ブーケ)

通常の事前準備であれば膨らんでいないバルーンとカットしたリボン、ヘリウムガスとウエイトを現場に持ち込むと思いますが、こちらが「完成イメージから逆算した」に変わると、このような事前準備も考えられます。こちらが現場に持ち込む状態です。(上の写真)

こちらはウエイトに、組み込んだリボンが付いています。要は完成形に対して、バルーンだけが付いていない状態です。現場ではバルーンを膨らませて印のところ(枝分かれした先端30cmのところに印とその先エンドまではカールがしてあります)に結べば完成です。これはあくまで量産的なものであったり、現場での時間が限れていたり、作業場所の天井が高くバルーンを飛ばせないといった条件を想定したときです。事前に1束試作をし、分解して長さを測れば量産が可能です。

また、Tバルーンインサイダーやコンフェッティバルーンとアルミのブーケで車の積載に問題がある場合、時間のかかるTバルーンを中心に仕込んで行くことも考えられます。

ここまでしなくても…

①現場に持ち込むカットしたリボンの先端はカールまでしておくとか

②現場で使うバルーンは、制作アイテムごとに仕分けをしておくとか

③工具やテープ類はきちんと整理整頓しておくとか

④持ち込み資材のチェックリストであったりとか
・・・そういったことの積み重ねで、現場にゆとりが出ます。現場に行って数出しをして、バルーンを数えるところからスタートなんてしていませんか?またはさせていませんか?スタッフの気持ちやモチベーションはいかがでしょうか。

また条件的に「できない」と思った現場も、この事前準備で「できる」に変わることもあります。作業工程を細分化し、それぞれの事前準備を行うことで、どんなに大きな現場でもこなせるようになります。今まで面倒でやっていなかったことや、今のうちに手作りできそうなことなど、できることから実践していただけたらと思います!

関連記事